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USBと『おいしい家族(2019)』

 USBにはTYPE AとCがある。みなさん、ご存知だろうか。もちろん知ってるし、使いこなしている人もいるだろう。でも、知らないし、これからGoogle先生に聞く人もいるかもしれない。そもそも知りたくないし、興味もない人もいるだろう。ぼくはというと、ちょっとは知ってるけど細かいことは分からず、もちろん使いこなしてはいないという立場だ。

 

 テレワーク期間に始めたランニングをより快適にするために、AirPods Proを購入した。こんな時こそネットで購入すればいいものを、1万円を超えるような商品は自分の目で実際に見ないことには買えない性分が発動し、不要不急ではないと自分に言い聞かせ、こっそり家電屋さんへ。わざわざ行った割には、即決してそそくさと帰宅。だったらネットでもよかったのでは?という突っ込みには耳を塞ぐしかない。いずれにせよ、ついに手に入れたという高揚感を胸に、スキップして持ち帰り、早速使用開始。ペアリングも快適だ。数分楽しんだところで、いざ充電しようとすると、手持ちの穴にはうまく入らない。家中の穴を試すも入らない。そういうことか。これがTYPE Cということか。罠にかかってしまった。(全くもって罠ではない。)

 

 Amazonでは、このような人のために、ちゃんと変換器?アダプター?みたいなのが売られており、秒でポチ。このような商品はネット通販に限る。翌日には無事に自宅へ届けられ(配達の方への敬服しかない)ついにTYPE Cのデビューを飾る。

 

 何となくその時考えたのは、USBって何だろうかということ。どうやらこれからTYPE Cが主流になっていくとのことらしいが、一体これまでのTYPE Aとどう違うのだろう。調べてみる。

 まずUSBとは、こういうことらしい。

 

ユニバーサル・シリアル・バス(英: Universal Serial Bus、略称:USB、ユーエスビー)は、コンピュータ等の情報機器に周辺機器を接続するためのシリアルバス規格の1つである。

引用元 Wikipedia

 

 なるほど。シリアル・バスは初耳だが何となく理解している通りだ。調べるまでもなかったか。それでは、TYPE A とTYPE Cの違いは何だろうか。ざっくりと調べてみる。ざっくり。

 

 TYPE A:いわゆる一般的なタイプ。(雑)ほぼ全てのPCに搭載。長方形型。上下の区別あり。

 TYPE C:スマホMacBook搭載のやつ。(雑)速度が速い。薄型長方形。上下の区別なし。

 

 なるほど。とりあえず僕のMacBookは古いからだろうか、TYPE Cは搭載されていなかった。まあそれはいい。TYPE Cの方が良いということは分かった。でも機能が良くなったことより何よりも、ぼくは上下の区別がないところに好感を持っている。好きなタイプだ。

 

 USB TYPE Aはテレワークでもオフィスでも仕事でもプライベートでも何かしら使うことが多い。でも差し込みの時、必ずこうはならないだろうか。

 とりあえず刺す。刺さらないから上下逆にして刺す。それでも刺さらないから最初の向きに戻して刺す。難なく刺さる。

 

 何だろうかこの無駄な時間は。人生に無駄な時間はないと思っているタイプなのだが、この時間だけは心底無駄だと思っている。

 

 上下の区別はない方がいい。

 自由に、やりたいように過ごそう。

 凝り固まった価値観は捨て去ろう。

 

 それで思い出す映画があった。こちら。

 

『おいしい家族』
2019/日本

 

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松本穂香主演『おいしい家族』予告編


 

あらすじはこちら。

映画監督のほか小説家としても活躍する新鋭ふくだももこ監督が、かつて自身が手がけた短編映画「父の結婚」を長編化。妻を亡くした父親が再婚するまでの親子の日々を描いた原作短編映画から、舞台を離島に移し、エピソードやキャラクターを追加して家族の絆とそれに向き合う主人公の心境をより深く描き出した。銀座のコスメショップで働く橙花は、母の三回忌に実家のある離島へ帰るが、そこでなぜか父・青治が母の服を着て生活している姿を目撃する。驚く娘を意に介さず、青治は「この人と家族になる」と居候の男性・和生を紹介する。テレビドラマ版「この世界の片隅に」やauのCMなどで注目を集める松本穂香が主人公の橙花に扮し、長編映画で初主演を飾った。父・青治役は原作短編映画でも同じ役どころを演じた板尾創路、青治のパートナーでお調子者の居候・和生を「在日ファンク」のボーカルで個性派俳優としても活躍する浜野謙太が演じる。

 引用元 映画.com

 

 ざっくり言うと、父が亡き母の代わりとなるべく、父が母となり別のおじさんと結婚するという話。(よくわからんね)

 

 父はLGBTではない。別のおじさんもLGBTではない。なんならお互い子供もいる。父は亡き母の服で女装をする。だが、女性になりたい欲求は特にない。

 

 触れたことない新しい家族の形。それが実に幸せそうで微笑ましい。そんな家族の形を否定する権利は誰にもない。

 

 USBも形を変える。どんな形でも繋がるようになる。

 家族も形を変える。どんな形でも繋がっている。