『ハーフ・オブ・イット:面白いのはこれから(2020)』/The Half of itからの学び
極力外出を減らしているにもかかわらず小銭入れを紛失した。出張で訪れたフランスで、尊敬するデザイナーに頂いた大事な小銭入れだ。ユニークな形に、お会計の際の話も弾む。先日は「お兄さん、面白い小銭入れ使ってるから50円割り引くよ」と店員さんに言われて嬉しかった。支払い後、入り口の看板には「13時以降のランチは50円引き」と書かれていた。時刻は13:42だった。
こんばんは。
Netflixで話題の映画を観た。こちら。
『ハーフ・オブ・イット:面白いのはこれから』
The Half of It
アメリカ
あらすじはこちら
アメフト男子に頼まれて、ラブレターを代筆することになった成績優秀なエリー。お陰で彼との友情は芽生えたけれど、彼と同じ女の子が好きな心の内はかなり複雑...。
『ハーフ・オブ・イット: 面白いのはこれから』予告編 - Netflix
Netflixが凄い。前々からよく耳にしていたが、もう本当に凄いとしか言いようがない。ぼくは映画は映画館で観たいと思っている。でももう、色んな形があっていいのだろう。次々とNetflix上の傑作に触れるうちに、そう思うようになった。新作がネット配信で公開される新しいスキームは、これからも間違いなく広がり、定着していくのだろう。
本作も楽しく、面白く観れた。差別、貧困、仕事、進学、恋愛、同性愛。現代人抱える不安、怒り、情熱があらゆるシーンに散りばめられている。そして程よく品の良いユーモアと引用。これらはすべてぼくの好きな要素である。中でも引用がとても良い。
『日の名残り』『カサブランカ』『フィラデルフィア物語』『ベルリン、天使の詩』『街の灯』。主人公の父が毎晩リビングで映画を観ているのだ。数々の見覚えあるシーンの登場にぼくは歓喜するほかない。このような演出は相当憎い。インテリの香りが漂ってくる。知性を感じる映画だなと思う。
言葉と愛に纏わる映画だ。愛についてたくさんのヒントをもらった。記したい言葉が満載で何回も停止ボタンを押すことになった。ここに記すことはネタバレになるのだろうか。公開直後のため、さすがに控えることにする。いずれにせよ、ここに出てきた印象に残るセリフを引用することではなく、自分なりに咀嚼した上で、来るべき時に備えて引き出しにしまっておくことが肝要だ。自分の言葉で調理して提供できるように。
世界が新常態に向かうこともあり、今回は文体を常態に変更してみた。敬体より書きやすい気もするが、当面は気分によって、伝えたいことによって使い分けようかなと思っている。
さてこの映画による学びは以下の通りである。
- ヤクルトはゆっくり飲む
- タコスソーセージは発明
- 初デートはポテト食べに行く
ネタバレを省いた結果、すべて食べ物に関することになってしまった。ただ、いずれもこの物語に確実に足跡を残した最高の飲食である。